「図書館の学校」春号はコソボ国立図書館
マイティブック代表のまついきみこ連載「世界の図書館」が掲載されている図書館振興財団の機関誌2025年春号が発売されました。連載第52回はコソボ共和国にある、コソボ国立図書館です。
コソボという国
コソボはセルビアから2008年に独立したヨーロッパで一番新しい国です。ただ、独立を認めないセルビアや他国も多く、独立国として国際的なポジションを得るには時間がかかると思われます。
コソボを自治州とするセルビアやセルビアと親しいロシアが反対するのは流れとして考えられるのですが、スペインやインドなども独立反対派。世界は思った以上に複雑であることを感じずにはいられません。
毎回の図書館訪問には新しい発見があるのですが、バルカン半島の図書館巡りはこれまでとは全く違った発見がありました。それは、遠くない時代に起こった事が、これから歴史になっていくプロセスに公共図書館の存在が大きいということ。それは、このバルカン半島の「平和」という考えを、国際的にどう把握し、皆が向かうべき方向性を近未来に示していくかというような、平和プロデューサーの役割りです。
前号はセルビアの国立図書館、今号はコソボの国立図書館という連載の出し方は、対立する2つ図書館を比較するような感じがして、最初は掲載の順番を迷いました。
間に別の国でも入れた方がよいかしら…など。
でも図書館には「知る自由」を求めて人々が訪れます。図書館は起こった歴史をどう描くか、そしてこれから何が起こるかを示唆します。
セルビアもコソボも、比較ではなく、どちらも皆が望む「平和」に向かおうとする図書館でした。それを知って欲しいとやはり続けての掲載にしたのでした。






コソボの首都プリシュティナ
図書館の左横にあるのがセルビア正教会。 ユネスコ の 世界遺産 「コソボの中世建造物群」のひとつです。コソボの政情がセルビアと対立し不安定ということでセルビア正教会は十分な保存がされず危機遺産リスト にも加えられているそうです。




コソボの首都プリシュティナは、イスラム教信者が多いのですが、マザーテレサは尊敬されており、マザーテレサに関係する教会は整備が進めれられていました。街全体は若い人が多く活気に溢れていました。


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